mihai’s blog

本のレビューをメインに活動してます

経済数学の直感的方法のレビュー

 相場が上がっても下がっても利益が生み出せる無リスク債権が存在する。そう主張するのはブラック・ショールズ理論だ。

 これは直感で考えてもあり得ない話ではない。まず競合している会社の株を考えてみよう。それぞれA社、B社とする。まずA社の株が上がるとB社の株が下がるとしよう。ここでA社の株を持っているとしよう。もしA社が何か技術革新をし業績を上げたなら株価は上昇するだろう。しかし、もしB社に同じことが起こると逆に株価は下がり損してしまう。もし損をしたくなければどうしたらいいだろうか。

 答えはB社の株も買うことだ。しかしこれでは、お互いに打ち消しあって得も損もしないのではないか。ここで仮定を置こう。片方の株価の動きが交わらず放物線になっていたら。この時株価がどう動こうが利益をだすことが可能になる。

 また本書ではブラック・ショールズ理論から着想を得て、直線的な経済を考えることを提案している。

 ここで僕の感想を書いていこうと思います。本書では誤差を一定方向に出るもの、+と-方向に同じだけ出るものに分けている。そしてランダム分布が三角形になるというパラレルワールドを考えて、その類推から正規分布を説明している。一見回りくどいように見えるが、このほうが圧倒的にわかりやすかったです。

 また本書は理系だけではなく文系の読者も想定している。なので僕みたいな文系でも十分読むかとができました。統計、確率という単語だけでも虫唾が走るという人でも興味があれば読んでみてください。読みこなせると思います。