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ファンタジー小説のレビューその2

 僕がおすすめするファンタジー小説八咫烏シリーズです。人の姿に転身できる八咫烏、彼らは山の中に作られた山内と呼ばれる世界で暮らしている。そこでは八咫烏の長である金烏が民を統治しています。

 僕は2作目である「カラスは主を選ばない」をはじめに読みました。この話は1作目の裏の話で、奈月彦はそのとき何をしていたのかが描かれており、そこから読んでも話は理解できました。

 この作品で僕は雪哉が好きです。彼は家督争いを避けるために普段から愚鈍にふるまっています。しかし、家族や忠誠を誓った奈月彦のためなら目の良さや、計算高い賢さを発揮します。

 「カラスに単は似合わない」で作者の阿部智里さんは松本清張賞を受賞しています。ミステリーの賞を受賞しているだけありシリーズを通じて、最後に謎が明かされる。いわゆるどんでん返しがあります。読んでいて衝撃を受けると思います。

 物語は奈月彦が金烏として山内を統治できるのか?から山内全体を脅かすサルとの戦いに発展します。そんなところもこの作品の魅力の1つです。

 

  西の良き魔女もおすすめです。女王制の国グラール、その辺境の地で生まれ育った15歳少女フィリエル。父であるディー博士が失踪する直前、幼馴染の少年ルーンから青いペンダントを渡される。それは父が彼女に託した品だった。女王聖誕祭の祝日にロウナンド家の舞踏会に出席した際、青いペンダントがきっかけとなり、従姉妹であるアデイルから自分の出生の秘密について明かされる。

 作中に出てくるわらべ歌、バードやフィーリ、グラール王国の誕生の秘密が徐々に明らかになっていきます。読んでいて楽しかったです。

 

 鹿の王も読んでいて楽しかったです。飛鹿と呼ばれる鹿を操り、故郷を守るため戦った独角という集団の頭だったヴァン。しかし彼は戦いに敗れ、地下の岩塩鉱で働かせられていた。ある晩謎の獣が塩鉱山を襲撃し、人々を噛んでいった。その後塩鉱山では謎の病が流行しヴァンだけが生き残る。彼は侵入した家の竈から女児を見つけて、ユナとなずけて一緒に生きることになる。

 医術氏であるホッサル。彼は病の解明のため塩鉱山を訪れた。彼はこの病がかつてオタワル帝国を滅ぼした黒狼熱ではないかと疑い始める。