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「心は量子で語れるか」のレビュー

 本書はロジャー・ベンローズが、彼の持つ物理や宇宙の知識を駆使して、人間の精神について論じている。

 内容についてが概要を示しておきます。彼が自信の物理学の見解を述べます。その後3人の科学者が批判し、その後彼が再反論する流れとなります。

 本書に登場する重要な概念を説明します。量子力学では状態ベクトルの収縮という現象があります。電子の場合、観察する前は決定論的で波の状態だが、観測すると一点に収縮し、位置は確率論的にしか決められない。

 彼は状態ベクトルの収縮に客観的収縮という考えを導入している。これは重力理論を取り入れ決定論的であり計算不可能であるという。

 彼は人間の脳を説明するには量子力学が必要と考えている。僕が本書を読んで理解した限りですが、脳の活動は局所的ではなく、広範囲で行われる。量子力学の量子の絡み合いという現象があり、これは量子が広範囲で作用している。なのでこの現象を利用することで、脳の精神を生み出す仕組みを説明できるはずだと。

  僕はこの本を読んで、人間の精神を理解するためのは量子力学が必要だという意見に賛成します。古典物理学では局所的な現象を対象としており、広範囲の現象は説明しないはずです。脳内で行われる現象は広範囲的です。なので人間の精神を説明するのは古典物理学か?量子力学をはじめとする現代物理学か?と聞かれたら現代物理学に理があると思います。

 本書は1999年に発行されており、現代と状況が変わっているとことも多いと思います。けれど内容は時間を超えてい面白い内容も多かったです。気になったら読んでみてください。