mihai’s blog

本のレビューをメインに活動してます

「心は量子で語れるか」のレビュー

 本書はロジャー・ベンローズが、彼の持つ物理や宇宙の知識を駆使して、人間の精神について論じている。

 内容についてが概要を示しておきます。彼が自信の物理学の見解を述べます。その後3人の科学者が批判し、その後彼が再反論する流れとなります。

 本書に登場する重要な概念を説明します。量子力学では状態ベクトルの収縮という現象があります。電子の場合、観察する前は決定論的で波の状態だが、観測すると一点に収縮し、位置は確率論的にしか決められない。

 彼は状態ベクトルの収縮に客観的収縮という考えを導入している。これは重力理論を取り入れ決定論的であり計算不可能であるという。

 彼は人間の脳を説明するには量子力学が必要と考えている。僕が本書を読んで理解した限りですが、脳の活動は局所的ではなく、広範囲で行われる。量子力学の量子の絡み合いという現象があり、これは量子が広範囲で作用している。なのでこの現象を利用することで、脳の精神を生み出す仕組みを説明できるはずだと。

  僕はこの本を読んで、人間の精神を理解するためのは量子力学が必要だという意見に賛成します。古典物理学では局所的な現象を対象としており、広範囲の現象は説明しないはずです。脳内で行われる現象は広範囲的です。なので人間の精神を説明するのは古典物理学か?量子力学をはじめとする現代物理学か?と聞かれたら現代物理学に理があると思います。

 本書は1999年に発行されており、現代と状況が変わっているとことも多いと思います。けれど内容は時間を超えてい面白い内容も多かったです。気になったら読んでみてください。

 

 

 

猫の代わりに人間を入れたら?「思考実験-科学が生まれるとき」のレビュー

 本書では思考実験について論じています。本書について感想を述べる前に、重要な概念である仮説演繹法について説明しようと思います。

 演繹法は真理や法則を用意し、それを論理的に具体的なものに当てはめます。真理や法則が真なら必ず真になります。

 帰納法は具体的なものから法則を導く思考法です。

 仮説演繹法はまず、具体的な事象から仮説を導きます(帰納法)。次に導き出し仮説から現象を予測します(演繹法)。現実の現象を観測し、予測された現象と一致するか確かめます。一致した場合は仮説についての信憑性が高まります。絶対に正しいわけではないので注意。一致しない場合は仮説は棄却されます。

 僕が面白いと思った思考実験を2つ紹介しようと思います。

 英雄テセウスミノタウロスを倒し帰還したときに乗っていた船。この船はアテネで飾られていたが、古くなっていたので部品を取り換えて修理することにした。いつしか交換した部品のほうが多くなり、いつしかもとからあった部品はなくなってしまった。今の船はテセウスが乗っていた船と言えるだろうか?

 この思考実験は同一性に関する問題です。皆さんはどう思いますか。同じ設計図からテセウス船を作ったとき同じ船と言えるのか?などバリエーションはいろいろあります。

 シュレティンガーの猫についての思考実験を見てみよう。これはミクロで成り立つ量子力学の確率解釈がマクロの物体にも適用されるのか考察するものです。

 箱の中に猫を入れる。放射性物質も一緒にいれ、α波が放出されるとハンマーが青酸ガスの入った瓶を割る。すると猫は死んでしまう。放射性物質が崩壊する確率は1時間で二分の一とする。コペンハーゲンの解釈によると観測するまで量子の状態は決まらない。ここであなたが箱を開けるまで猫は死んでいるのか生きているのか決まらない。

 これは量子の不確定さが放射性物質から、ハンマー、青酸ガス、猫とミクロなものに適用されることへの疑問を提起します。またこの問題のアレンジに無限退行の問題もあります。不思議ですね。

 難しい数式もなく根気よく読めば理解できました。読んでいて頭のストレッチになりました。他にも面白い思考実験があります。僕が印象に残ったのはマーミンの思考実験です。気になった方は読んでみてください。

 

 

 

最近はまった漫画を語る。その2

 こんにちは。最近はまった漫画を紹介しようと思います。まず、「メダリスト」にはまりました。主人公は結束いのり。フィギアスケートでオリンピックの金メダルを目標にしている少女。物語開始時は小学五年生。

 幼少期、スケートをしていた姉に憧れて自分もやりたいと思うようになる。しかし、なにかと姉と比べられ、母親から何もできないと烙印を押されかなわなかった。

 ボランティアでミミズを取る代わりに、リングを使わせてもらうという条件で、両親に秘密でフィギアスケートを学ぶ。この時、後のコーチとなる明浦路司と出会う。

 司は、いのりにはアイススケートへの才能と情熱があることを見出し、彼女の母親を説得し、コーチとなる。司の指導と、努力によりいのりはスケートの才能を開花させ、強い信頼関係を築いてゆく。

 

 「薬師のひとりごと」もおすすめです。養父と一緒に暮らしていた猫猫(マオマオ)。ある日、薬草を採取している時人攫いに遭い、後宮に売り飛ばされる。彼女はそこで下級女官として働くことになる。まじめに働いても、人攫いへの送金が増えるだけであるから、無能をよそっていた。

 ある日、寵姫の衰弱がおしろいであることを見抜き、匿名で訴えた。しかし、任氏にばれ、薬師としての才能を買われ玉葉付きの侍女に抜擢される。

 任氏について説明しておきましょう。彼は後宮の管理を任されている宦官で、大変美しい美貌を持つ。マオマオが自分の能力をあえて隠していたことや、自分の容姿になびかない彼女に興味を持ちます。

 マオマオが他の男と親しくしているのを知り、任氏が嫉妬したりすねたりするのも魅力の一つです。

 

 

光子には毛がない?「ゼロから学ぶ量子力学」のレビュー

 本書のメインはシュレティンガーの方程式を解くことです。そのためには偏微分オイラーの等式が出てきて理解するのは少し大変でした。でも他の量子力学の本に比べるとわかりやすく書かれていました。

 

面白いと思った量子力学の話を紹介しようと思います。まず、ここに紙コップが二つあります。そこにお手玉二つ入れるとき分け方は何通りになるか。すぐ考えれば4通りになることが分かります。お手玉を区別してここでは赤色と白色としましょう。片方のコップに入っているお手玉を決めれば片方のコップに入っているお手玉も必然的に決まります。ので右に赤が一つ、白が一つ、赤が一つと白が一つ、何も入ってない、の4通りとなります。

 ではお手玉の代わりに光子を考えるとどうでしょうか。普通に考えると同じく4通りになるはず?しかし実際は違います。3通りです。どういうことかというと、光子はそれぞれ区別できません。光子には毛がないともいいます。お手玉のように赤と白と区別できないことになります。つまり、右に光子が1つ、光子が2つ、光子なし、の3通りなるわけです。不思議ですね。

 

光はあらゆる方向に振動しています。偏光板はある方向に振動している光だけを通します。垂直方向の偏光板に光を通すと、通過した光は垂直に振動している光だけになります。その後に水平方向の偏光板を置くとどうなるか。答えは通過する光がなくなります。垂直方向に振動する光だけが入ってくるので当然ですね。

 ここで二つの偏光板の間に45度傾いた偏光板を置くとどうなるのか。意外なことに水平方向の偏光板から光が通過するようになります。不思議ですね。

 

 他にもERPパラドックスの話とか、量子力学と場の融合の話、シュレティンガーと猫の話など興味深い話題があるので興味のある方は読んでみてください。

 

思ったことを気ままに書く雑談その12

 グーグルアドセンスの審査に落ちてしまった。原因は教えてくれないので自分で推理して解決しないといけません。多分独自ドメインを適用してないのが原因な気がします。独自ドメインを習得したんですけど、適用したら僕のブログが暗号で守られなくなってしまいました。SSL証明書を発行してホームページが暗号化されるようにしたんですけど状況は変わりませんでした。いったん収益化は保留にしようと思います。

 話変わるんですけど、僕は本のレビューを主に活動したいと思っています。出来れば毎日ブログを投稿しようと思っています。でも、本を読むスピードが遅く、平均で読むのに3日くらいかかります。なので残りの2日は雑談のブログでも書いていこうと思います。

 最近雑談のネタがなくなってきました。本のレビューだと本の数だけレビューを書けるのでネタ切れは心配ないんです。雑談のネタを作るためにいろいろ経験していきたいと思います。

 僕の好みの本はというより、嫌いな本はありません。基本的になんでも読みます。理系から文系に変えたので基本的にどちらの側のジャンルも読みます。理系の分野だと、ブルーバックスの本を好んで読んでます。文系の分野だと経済学部出身なので経済、経営関連の本よく読みます。

 小説だとある作家の本を読んでみて、気に入ると同じ作者の本を大量に買います。好きな作家はぱっと浮かぶのが、村上春樹伊坂幸太郎東野圭吾辻村深月有川浩宮部みゆきです。

 家には読んでない本が軽く50冊以上あります。いろんな本を同時に読んだほうがいいと何かの本で見たので、同時に違う本を読んでます。

 話変わりますけど最近動画のサブスクを利用しようと考えています。アマゾンプライムビデオとかネットフリックスとか。クレジットカードとかも取ってみたい。

 話変わりますけど僕は大学生時代に半年ほどFXをやっていました。外国為替証拠金取引です。証拠金を預けてその額の何倍ものお金を動かすことができます。その時僕は損したときの値を最大でも証拠金の2%以内になるようにしていました。どんな投資のルールでも負けがかさむことはあります。十連敗とか。そのときに投資続行不可能になったりします。なので期待値が高いよりも、儲けが少ないが負けも少ないルールで運用していました。

 ブログのネタにFXを再開してみようかなと考えましたが、やめました。理由は時間の無駄だと思ったからです。僕の投資のルールだと儲けが出ませんでした。なので時間だけが消費されてしまいます。半年やっても証拠金の額を1割も減らさなかったのは、僕には才能が少しはあったんだと思います。いろいろな媒体で投資について必死に調べましたが。でも僕には向いてないようです。

 あと僕は成人になって発達障害と診断されました。僕はあまり自分に興味はないので発達障害についてあまり調べてはいませんでした。またいつか調べて、ブログで自分語りでもしようと思います。自閉症スペクトラムと診断されました。

 話があっちこっち飛びましたが今日はこの辺にしようと思います。

 

最近はまった漫画について語る。

 僕が最近はまった漫画は「マッシュル」です。最近アニメ化されましたね。主人公はマッシュ・バーンデッド。彼は誰もが魔法当たり前のように使える魔法界で魔法を使えません。この世界では魔法を使えないものは殺処分されます。

 ある日、マッシュは養父レグロからの忠告を破り、街に出てシュークリームを買いに行った。その時に魔法警察にマッシュが魔法を使えないことがばれてしまう。

 警官のブラッドに踏み込まれる。しかし、マッシュはブラッドを返り討ちにする。ブラッドはマッシュと養父を見逃す代わりに、マッシュに神覚者になるように促す。神覚者になりそれに付随する莫大な助成金や権利を見返りに要求した。

 マッシュは提案をのみ、名門魔法学校イーストン校への入学を決意する。

 マッシュは魔法学校での困難を筋肉に裏打ちされたパワーで粉砕していきます。

 初期にはハリーポッターのパロディーもあり、くすってなります。例えば箒に乗った選手が空中でボールを取り合い、ゴールリングに通して得点を競うドゥエロというスポーツ。またイーストン魔法校には寮が3つあり、ユニコーンが生徒をどの寮に配属するか決めます。スリザリンは嫌だが思い浮かびます。

 僕は中盤ではアベルとの戦いが好きです。物語が進むにつれてイノセント・ゼロとの戦いが激化していくのも見どころです。また、コミカルなシーンもあり、クスって笑えるシーンも多いのも魅力の一つです。

 

 「あかね噺」にはまってます。僕は笑点とかあまり見ないので、落語のふれたのは中学校の時、附子という作品を総合の時間で鑑賞したのが最後ですね。確か、従者が毒の入ってるとされる桶の中身を主人の不在中に食べてしまう話だったと思います。

 真打を目指していた父が破門され、父の落語が好きだった朱音は父の雪辱を果たすため、周囲を見返すため落語家を目指す。

 落語について何も知ってない僕でもサクサク読めました。朱音が逆境を乗り越えて人としても、落語家としても成長していく姿は、読んでいて王道だと感じました。

 

 

 

 

ファンタジー小説のレビューその2

 僕がおすすめするファンタジー小説八咫烏シリーズです。人の姿に転身できる八咫烏、彼らは山の中に作られた山内と呼ばれる世界で暮らしている。そこでは八咫烏の長である金烏が民を統治しています。

 僕は2作目である「カラスは主を選ばない」をはじめに読みました。この話は1作目の裏の話で、奈月彦はそのとき何をしていたのかが描かれており、そこから読んでも話は理解できました。

 この作品で僕は雪哉が好きです。彼は家督争いを避けるために普段から愚鈍にふるまっています。しかし、家族や忠誠を誓った奈月彦のためなら目の良さや、計算高い賢さを発揮します。

 「カラスに単は似合わない」で作者の阿部智里さんは松本清張賞を受賞しています。ミステリーの賞を受賞しているだけありシリーズを通じて、最後に謎が明かされる。いわゆるどんでん返しがあります。読んでいて衝撃を受けると思います。

 物語は奈月彦が金烏として山内を統治できるのか?から山内全体を脅かすサルとの戦いに発展します。そんなところもこの作品の魅力の1つです。

 

  西の良き魔女もおすすめです。女王制の国グラール、その辺境の地で生まれ育った15歳少女フィリエル。父であるディー博士が失踪する直前、幼馴染の少年ルーンから青いペンダントを渡される。それは父が彼女に託した品だった。女王聖誕祭の祝日にロウナンド家の舞踏会に出席した際、青いペンダントがきっかけとなり、従姉妹であるアデイルから自分の出生の秘密について明かされる。

 作中に出てくるわらべ歌、バードやフィーリ、グラール王国の誕生の秘密が徐々に明らかになっていきます。読んでいて楽しかったです。

 

 鹿の王も読んでいて楽しかったです。飛鹿と呼ばれる鹿を操り、故郷を守るため戦った独角という集団の頭だったヴァン。しかし彼は戦いに敗れ、地下の岩塩鉱で働かせられていた。ある晩謎の獣が塩鉱山を襲撃し、人々を噛んでいった。その後塩鉱山では謎の病が流行しヴァンだけが生き残る。彼は侵入した家の竈から女児を見つけて、ユナとなずけて一緒に生きることになる。

 医術氏であるホッサル。彼は病の解明のため塩鉱山を訪れた。彼はこの病がかつてオタワル帝国を滅ぼした黒狼熱ではないかと疑い始める。