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オックスフォード&ケンブリッジ大学 「世界一考えさせられる」入試問題 「あなたは自分を利口だと思いますか?」のレビュー

 突然ですが「あなたは自分が利口だと思いますか」。これはケンブリッジ大学の法学部で出された質問だそうです。いいえと答えると面接に落ちてしまいそう。かといってはいと答えると、面接官に、本当に利口な人間は自分のことを利口とは言わないと思われ、悪印象を与えるかもしれない。考えさせられる質問です。

 本書ではこのようなユニークで頭を使う問題が60個掲載されている。この中で僕が気になったものをいくつか紹介したいと思います。

 「ここに3リットル用の水差しが一つと5リットル用の水差しが一つあります。4リットルを量りなさい」これは答えがあり比較的答えが出しやすい部類です。他の問題は答えがなく、どう答えるのが正解なのか分からないものがほとんどです。この質問の答えは最後に書こうと思います。それまで考えてみてください。

 「運命とは何ですか」これは短いけど答えがなく考えさせられる問題です。人の一生は決められている。何か超越的な力が外部から人の人生を支配している。古典力学の考えのように、物体の運動は方程式で導くことができる。ビリヤードの球がどこに行くのか予測できる。それと同じで人間もビリヤードの球のように、どう動くかあらかじめ決まっているのではないか。

 しかし、人間には自由意志があると思っている人がほとんどだろう。次に何をするか人は決められると思っている。僕は今ブログで記事を書いているが運命に支配されているとは思っていない。デカルトの二元論のように精神が肉体から独立していて、物理的な因果関係に精神が影響されないと考えることもできる。だが、ならどうやって精神が肉体を動かしているのだろう。お互いに独立していると考えると。この問いは答えがなく難しい。永遠と考えてしまう。

 ここからは感想を書こうと思います。本書では問いに対してユーモアあふれる回答例が付いています。「あなたはクールですか」ですかという問いに対して、体温の熱い冷たいから話を始めたり、くすっと笑える回答がたくさんあります。よかったら読んでみてください。

 4リットルをどう量るのか答えを書いていきたいと思います。①5リットルの水差しに水を一杯に入れる。5リットルの水差しにある水を3リットルの水差しが一杯になるまで移す。②3リットルの水差しにある水を捨てる。その後5リットル水差しにある2リットルの水を3リットルの水差しに移す。③5リットルの水差しに水を一杯に入れ、3リットルの水差しが一杯になるまで移す。すると5リットルの水差しに4リットル水があり、これが答えになります。